検索エンジン戦国時代

遂にMSNがadCenterの発表をしましたね。

これでYahoo、Google、MSNの三強が 自前のエンジンと検索広告配信プラットフォームをもつことになったわけです。先日Yahooがアドセンスと競合する広告配信ネットワークをつくると発表するなど、まさに三強の競争が激しさを増してきています。

これから検索エンジン・ポータルサイト各社は検索のシエアを奪い合うだけでなく 便利な機能を続々とつくりだし「よりユーザーに検索させる」つまりは検索広告の枠数(在庫といってもいいですね)である検索数の拡大を他のメディアもとりこみながら進めていくでしょう。

またSEM関係者としても ゼロサムゲームではなくユーザーの検索行為そのものを拡大していく検索エンジン各社の競争に期待しています。

その意味ですが・・・

ネットに向かうときユーザーは何か情報を探しているケースが多く TVに向かうときはまー簡単にいうとぼけーっとしているわけです。

何かを探している状態をON、ぼけーっとしている状態をOFFと呼ぶとして これまでの広告市場のマジョリティはOFF向けのTV広告だったわけですが ネットの普及・検索エンジンの普及によりON向けの広告市場が出現しその伝達効率・パフォーマンスの高さからON向け市場が拡大してきています。
(今まさにその情報を探している人にターゲティングできるのがON向け広告ですから伝達効率が高いのはあたりまえですよね)

一方人間って いつも何かを探しているかというとそうでもない。ぼけーっとしたい、無意味に時間を過ごしたいという側面もあるわけで そういった時間の過ごし方のシエアがまだまだ全然高いわけです。

つまり今後検索エンジン各社が ユーザーのOFFの時間をどれだけONにもってこれるかがSEM市場のボリュームを決めます。

いつでもどこでも検索できる 画像・動画を含めあらゆる情報を検索できる パーソナライズされる・・・検索エンジンの進化がユーザーの潜在的な「よりよい意志決定をしたい」というニーズを顕在化し 検索ボリュームを増やしていきます。そして広告費は伝達効率が高いON向けの広告(SEM)に流入していきます。

最近マーケティングの世界でよく論じられる 「long tail」が日本で現実になっていくにはまだまだ検索ボリュームの拡大が必要です。そういう意味でも検索エンジン各社の市場を拡大していく競争を歓迎したいと思います。