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2015年総括 検索エンジン順位変動と動向

2016年1月28日
株式会社アイレップ

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2015年を振り返り、検索エンジン順位変動(PC・モバイル)とその動向を1年間の総括としてまとめました。

■ 2015年の総括

順位変動

上半期、Yahoo!検索とGoogle 検索はほぼ同じ変動幅でしたが、下半期では両者の変動幅に乖離が発生しました。乖離が発生した主な原因はGoogle 検索結果に表示されるローカル情報の変動が激しくなったためです。

PC検索とモバイル検索では、下半期において、モバイル検索の方が約13%大きく変動していました。モバイル検索の方が大きくなったのは、モバイルフレンドリーやローカル情報の調整など複数の原因が関連していると考えられます。

業界別の順位変動を比較すると、業界ごとに変動幅が異なっており、年間平均変動幅が最少の不動産業界と最大のメーカー系では、約75%の差が発生していました。順位変動の差はありますが、いずれの業界でも変動の度に順位を追うのではなく、長期的な視点に基づいて施策を行うことが重要です。

検索エンジンの動向

モバイル端末の普及への対応

スマートフォンをはじめとしたモバイル端末が、日本を含め世界規模で急速に普及しました(’2 Billion Consumers Worldwide to Get Smart(phones) by 2016.’, eMarketer)。その影響により、2015年の間に日本でもモバイル端末による検索数がPC検索を上回りました(’Building for the next moment’, Google Inside AdWords )。

Google はモバイルで使いやすいWebサイトを評価する「モバイルフレンドリーアップデート」や表示速度改善・端末依存の表示崩れ防止に特化した「AMP(詳細後述)」などで、モバイル検索サービスの品質を向上すると同時に、Web全体のモバイルフレンドリー化を推進しています。Bing/Yandex/Baidu等のGoogle 以外の検索エンジンもモバイルフレンドリー対応を進めており、モバイルフレンドリー化はSEO上の必須要素の1つとなっていくでしょう。

モバイル版検索において採用すべき施策が増加している一方で、PC版における施策も引き続き重要である点に変わりはありません。時間をかけた綿密な調査や熟慮を伴うような調べものをする時、仕事中においても、PCを利用する機会は現在も多いため、マーケティング担当者は双方におけるSEOを実施する必要があります。

ユーザーニーズ対応の精細化

ネット接続のインフラが整備され、高性能なモバイル端末が普及してきたことで、私たちはいつでも、どこでも、好きなときに手元の端末から情報へアクセスできるようになりました。1日の生活のほんの少しの空き時間に検索をし、情報を集め、意思決定が行われることも増えてきました。Google はこうした行動変化を「Micro-Moments(マイクロモーメント)」という概念でとらえ、それに対応するために検索サービスにおいても以下のような改善を行っています。

・外出先での検索に対応するための「Venice Update(ベニスアップデート)の実装」「ローカルパック強化」

・検索結果上で即座にニーズを満たすための「ダイレクトアンサー強化」

今後はコンテンツを充実させるだけでなく、ユーザーのニーズを考えた上で、インテント(検索意図)によりコンテンツを分類することが必要になります(※ここで言う「ユーザーのニーズ」とは、ユーザーが検索をする前段階の意)。

セキュリティ品質の重要性増す

「HTTPSであれば安心」という時代は終わり、証明書の品質も問われるようになりつつあります。セキュリティに問題のある証明書を利用しているWebサイトに対して、検索エンジンおよびブラウザがアクセスを制限するようになりました。早い段階でHTTPS化を行い、その後新しい証明書へ移行せず古い証明書を利用し続けているWebサイトは注意が必要です。

・検索エンジンによる制限
2015年4月、無効な証明書や壊れている証明書を利用している場合、Google はHTTPSページよりもHTTPページを優先してインデックスすることがある旨発表しました。

・ブラウザによる規制
ブラウザが古い証明書を利用しているページへのアクセスを遮断することがあります。2016年中にはMicrosoft Edge、Google Chrome 、Mozilla Firefoxなどの主要ブラウザがSHA-1証明書のサポート打ち切りを予定しており、Qualys社のSSL Server Testなどを利用した証明書のチェックと、問題がある場合は証明書の移行を急ぐ必要があります。

「検索エンジンへの配慮」よりも「ユーザーニーズへの最適化」を

過去の検索エンジンは技術・リソースの制約があり、WebページやWebサイトの評価を「コンテンツの中身」よりも「代理指標」によって評価してきました。ユーザーの支持を示唆する「リンク」、コンテンツの内容を代替する「タイトル・hxタグ」などがその代表です。そのため検索エンジン向けのキーワード調整などが必要でした。

Google は2014年5月の時点で「コンテンツの理解や著者情報の理解などが深まるにつれて、リンクの重要性は減っていくだろう(Will backlinks lose their importance in ranking?, Google Webmasters, YouTube)」と発表しています。2015年は、その言葉が現実化した1年であったと言えるでしょう。ナレッジグラフによる事物関係の認識、アルゴリズムの進化、自然言語理解の発展、機械学習の導入などにより、検索エンジンはユーザーの検索意図とWebサイトの中身をより正確に理解するようになっています。

今後も「検索エンジンへの配慮」と「ユーザーニーズへの最適化」の両方が必要である点には変わりませんが、前者の比重は減少し、より一層後者に注力できるようになりつつあります。ユーザーのニーズ(検索意図)を把握して、適切なタイミングで適切な量のコンテンツを提供する事が、今後のSEOにおける最重要課題になります。

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