介護ビジネス考
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老人ホーム業界でのM&A

だいぶ時間がたちましたが、先日あの「ワタミ」がアールの介護の全株式を取得し、一般紙面上でも話題になりました。プレスリリース(かなり大きな金額が動きました)

もちろん、この業界でも話題になったのはいうまでもありません。

今回の件は、一般のマーケットにおいては、大変注目されました。

ワタミは昨年の大阪の病院買収などの最近の戦略が注目されている中でさらに具体的な戦略が見えてきました。

取得発表翌日の社名変更(ワタミフードサービス→ワタミ)で発表された事業戦略をみれば、今後「外食、介護、農業、環境、教育」という柱をたて展開していくそうです。
今回の取得は、病院運営・訪問介護に続いての介護分野の拡大戦略のひとつでした。

ワタミがアールの介護の株式を取得したことには驚いたことは驚いたのですが、介護業界とは直接的に関係のない異業種がどのような形であれ、参入してくること自体は、あまり驚くべきことではないのです。

実は最近、ワタミのような異業種からの参入が続いています。国内の異業種だけでなく、外資系企業の名前もよく伺うようになってきました。国内外含めて新規参入を計画している企業様からのご相談も時々頂いたりしています。(弊社は国内の老人ホーム業界について独立性を持ったマーケティングデータとユーザーニーズをベースにしたマーケティング・コンサルティングを行っています。)

例えば、すでに外資系企業が運営しているのは、あざみ野にあるフローラあざみ野があります。
こちらは、以前IT系ベンチャーが設立したのですが撤退し、その際に引き受けたのがアメリカでは大手のaspen retirement corp が100%出資した日本法人です。

老人ホーム業界は、産業分野としては新しいのですが、体質としては大変古く改善の余地がまだまだある業界です。その点をビジネスチャンスと捉えて様々な企業が参入してくることは業界にとって競争を促し、健全なサービスの向上が見込めると思っています。

ただし、単純に成長性著しい業界だからということだけで参入してくる企業は、ハード面ではなくソフト面で失敗し撤退しています。今までの業界の歴史をみれは明らかです。

今回のワタミのように、しっかりとした志のもとに参入してくる企業はしっかりとハード・ソフト共にバランスよく展開していけると思います。

今後に期待しています。

私たちも負けないようにもっと努力しなくてはと思う今回のニュースでした。

2005年04月29日 20:28 | トラックバック (0)

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