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2016年総括 検索エンジン順位変動と動向

2017年1月30日
株式会社アイレップ

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2016年を振り返り、検索エンジン順位変動(PC・モバイル)とその動向を1年間の総括としてまとめました。

■ 2016年の総括

順位変動

2016年下半期におけるGoogle 検索の上位20位以内は、上半期と比べ、PC検索・モバイル検索ともに約33%変動幅が大きくなっています。9月23日に発表されたペンギンアップデートの約3週間前あたりから順位変動幅が大きくなっていることから、その影響によるものと推測されます(ペンギンアップデートの正確な実施期間は不明)。なおYahoo!検索のPC検索はGoogle とほぼ同じ傾向が見て取れますが、モバイル検索では上半期と下半期の変動幅の差が約17%と、Google よりもその差が小さくなっています。

2016年に実施されたペンギンアップデートは約2年ぶりとなるため、2年前にペンギンアップデートで影響を受けて評価が下がった後改善したWebサイトのリカバリーと、リアルタイム化による検索結果への反映高速化の影響による変動と考えられます。

業界別の順位変動は、業界ごとに異なる変動幅を記録し、2015年と同様に年間平均変動幅が最少の業界は不動産、最大の業界はメーカー系でした。この2つの業界を比較すると、メーカー系の変動幅は不動産業界より約88%大きくなっています。順位変動の差はありますが、いずれの業界でも変動の度に順位を追うのではなく、長期的な視点に基づいて施策を行うことが重要です。

検索エンジンの動向

モバイル対応の強化

2015年に引き続き、モバイル検索の利用が増加しています。米国では2016年8月に「モバイル検索が大半のカテゴリで過半数を占め、飲食・健康・スポーツなどは7割に近い」とする調査結果が発表されました(‘Mobile Search Topics & Themes [US]’、Hitwise ※要登録)。

そうした現状に合わせて、Google は2016年11月に「MFI(モバイル ファースト インデックス)」計画を発表しました(「Google 、モバイル ファースト インデックスに関する情報を発表」参照)。これにより、今後はGoogle がWebページを評価するときの「評価対象ページ」として、モバイル用ページがあればモバイル用ページを優先し、無い場合にはデスクトップPC用ページを評価するようになります。Google がWebページを評価する基準には影響しませんが、評価対象自体が切り替わるため検索順位への影響が発生します。デスクトップPC用ページを「主」、モバイル用ページは「従」という位置づけでコンテンツ・マークアップなどを設計している場合、今後はモバイル用ページを「主」とすることを推奨します。

また、スマートフォンでの使いやすさを評価に反映する「モバイル フレンドリー」要素の強化も継続しています。2016年5月には同要素の効果を向上させるアップデートを実施し(「Google 、モバイル フレンドリーなWebページがより有利になるアップデートを実施」参照)、2017年1月からは全画面インタースティシャル等の「メインコンテンツの利用を妨げる要素」の有無もモバイル フレンドリー判定に影響するようになりました(「Google 、インタースティシャルへの対策を強化」参照)。

ローカル情報の充実

スマートフォンユーザーは外出先で「近くのレストラン」「最寄りの郵便局」などのローカル情報を検索する傾向にあります。Mozcastによると、検索結果画面の6分の1ほどにローカルビジネス情報を表示する「ローカルパック」が表示されるようになりました(図1参照)。

図1:Google モバイル検索(www.google.co.jp)にて「赤坂 ラーメン」で検索した際に表示されるローカルパックの例(2017年1月6日時点)

図1:Google モバイル画像検索(www.google.co.jp)にて「赤坂 ラーメン」で検索した際に表示される
ローカルパックの例(2017年1月6日時点)

Google はGoogle マイビジネス や構造化データなどを利用してローカルビジネス情報を収集しています。2016年はマイビジネスのデータ入力と認証方法の改善サポートする構造化データの拡大(メニューやアクションなど) による、データの質と量を向上させる取組みを積極的に行いました。同時に、「検索結果からの予約」や「ウェブサイトからのレビュー引用」や「ウェブサイトからの評価スコア引用」など、検索結果画面の情報表示を強化しています(図2参照)。

図2:Google モバイル検索(www.google.co.jp)にて情報表示の強化例 ① 検索結果からの予約(2017年1月6日時点) ② ウェブサイトからの評価スコア引用(2016年9月30日時点) ③ ウェブサイトからのレビュー引用(2017年1月23日時点)

図2:Google モバイル検索(www.google.co.jp)にて情報表示の強化例
① 検索結果からの予約(2017年1月6日時点)
② ウェブサイトからの評価スコア引用(2016年9月30日時点)
③ ウェブサイトからのレビュー引用(2017年1月23日時点)

表示速度の改善

スマートフォンユーザーは「出先でちょっとしたことで検索する」「読み込み中に、他のタスクに切り替えにくい」などの特性があるため、モバイル用ページの表示時間が長いとユーザーの心証を大きく損ないます(参考:2015年1月、Case study: Mobile pages that are 1 second faster experience up to 27% increase in conversion rate、SOASTA)。

Google の調査によると、Webページの表示に3秒以上かかると53%のユーザーが離脱しています。またWebページの表示が早いサイト(5秒以内)は、遅いサイト(約19秒程度)と比較するとPVが60%上昇し直帰率が35%低下、さらに平均セッション時間が70%上昇しています(参考:The need for mobile speed、Google)。

モバイル向けWebページの表示が遅い場合、Google モバイル検索の利用者も減ります。Google はそうした事態を避けるために、モバイル用ページ全体の高速化促進に取組んでいます。

「AMP (Accelerated Mobile Pages)」の積極的採用が、その一例です。スマートフォンでの表示速度を大幅に速め、表示崩れも防ぐことができるAMP は、Instant Articles(Facebook)と並ぶモバイル用ページの重要フォーマットになりつつあります。

Google モバイル検索では、AMP ページを「トップニュース」枠や自然検索枠に表示しています。自然検索枠への表示を開始したことで「長期的な流入が確保できない」という弱点が解消されました。

AMP 自体の機能やデザイン、解析など各機能の充実も進み、AMP 開始当初の「読み物以外には使い辛い」規格から進展しました。インタラクションやログインのサポート、解析精度などの課題は残るものの、最終的にはECサイトや登録者限定記事など、幅広いWebサイトで利用できるフォーマットにすることを目指しています。

また、2017年以降には「モバイル表示速度の評価組込み」も検討しています。MFIとの同時導入は見送られたものの、引き続き検討中とのことです(参考:2016年12月27日、English Google Webmaster Central office-hours hangout)。

より優れた検索体験の提供へ

低品質リンク対策の「ペンギンアップデート」、低品質コンテンツ対策の「パンダアップデート」がコア アルゴリズムに組込まれました。これにより両者の更新に伴う大規模な順位変動が発生することが無くなり、リンクやコンテンツを改善してから評価に反映されるまでの待機時間も短縮されました。また、数年前から更新が滞っていた「ツールバー の「 PageRank 」も、2016年3月に機能自体が廃止になりました。

これらの機能は、かつてSEOにも大きな影響を与えていました。「ペンギンアップデートやパンダアップデートの傾向分析」や「PageRank と評価の関係」といったニュースを目にしたことのある方も多いでしょう。こうした「検索エンジンへの配慮」に目を向ける必要が減ったため、SEOの本質である「ユーザーへの配慮」により多く注力できるようになりました。

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