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ホワイトペーパー

自然検索上位表示サイトの変遷調査レポート
~過去3年で検索結果「面」はどのように変わったか~

2014年12月16日
株式会社アイレップ

検索エンジンは、ユーザーが探している事柄やその検索意図を汲んだ、関連性が高い検索結果を提供できることを常に目指してサービスの開発に取り組んでいる。関連性が高い情報を提示することにより検索利用者の要求を満たすわけだが、よく用いられる「関連性」とは何だろうか。

例えば、新しいクレジットカードを入手しようと考えているユーザーが「クレジットカード」と検索した時に、あるユーザーは数多あるクレジットカードを多様な切り口から紹介する比較系が含まれている検索結果を「関連性が高い」と評価するかもしれない。一方で、情報比較サイトではなくて、クレジットカード発行会社の公式サイトが多数表示される画面を「関連性が高い」と評価するユーザーもいるだろう。もしかしたら、マイレージがたくさん貯まるカード情報を期待していたために、先述したいずれの検索結果画面も満足しないと答えるユーザーがいるかもしれない。

つまり関連性とは主観的であり、意見は十人十色である。全員が納得できる検索結果を提示するのは検索会社にとって難しい課題の1つなのである。

この関連性をより優れたもの、より多くの人が満足する結果を得られるように、例えば Google は検索履歴や位置情報、デバイス、時間など様々なシグナルを用いて一人一人のユーザーに合わせて検索結果がカスタマイズされるような技術(パーソナライズ検索)を導入している。しかし皆がその機能を常に有効にしているわけではなく、また簡易なパーソナライズに留めている検索サービスもある。こうした一切のパーソナライズが反映されない、中立の(標準の)自然検索結果は、最大公約数的に多くの人が満足するであろうと検索会社それぞれが考える「ベストな検索結果」が表示される。

先に述べたように万人が納得いく「正解」はないのだから、検索各社が掲げる検索の理念や思想がいくらか反映された検索結果となる。例えば、検索サービスを提供する A社とB社は、同じ検索キーワード K に対してベストだと考える結果が異なることもあり、そうした意見の違いはアルゴリズムや検索結果画面の提示方法などの調整や工夫によって反映されていくのである。

検索エンジンは通常、こうした自分たちの検索の理念や思想に基づいた検索結果の変更を公に発表することはないが、私たちが気がつかない間に、こうした意図が反映され、検索結果が変遷していく例は少なくない。

例えば、ある検索会社ではアフィリエイトサイトが上位に表示されにくいのに対して、別の検索会社では他のサイトと分け隔てなく検索結果に並べるケース、人間の生命や権利にかかわる情報については信頼がおけるサイトを優先表示するケースなどが挙げられる。

本レポートでは、いくつか選択した検索クエリについて、直近3年(2012年)からの検索結果の変遷を時系列でまとめることで、その変化を明らかにしていく。

調査方法詳細

2012年から直近まで、Google 検索(https://www.google.co.jp/)にて特定キーワードで検索した結果の上位20サイト(検索結果画面2ページ目まで)の定点観測データをビジネスモデルごとに分類し、各ビジネスモデルごとの表示枠数と表示位置の変遷を比較調査した。

図1
図2

※分類は目視確認による判定

図3
※調査イメージ図

調査結果

図4

2012年中盤に2ページ目以降の事業サイト表示枠数が増大、2014年からは1ページ目の事業サイト表示枠数も増加。

図5

2013年中盤まで比較・HowToサイトが大半を占めていたが、2014年以降から事業サイト表示枠が大幅に増加。

図6

「カードローン」「キャッシング」と比べて2012年頃より事業サイトの表示枠は多いが、2014年直近の2ページ目は全て事業サイト表示枠に変化。

図7

2014年以降、事業サイトの表示枠数が増加、比較・HowToサイトの表示枠数は大幅に縮小されている。

考察

キーワード「カードローン」「キャッシング」で特に顕著なように、2012年当時は検索結果2ページ目(20件以内)の大半を占めていた比較・HowToサイトが、2014年直近ではわずか1サイトまで表示件数が減少している。一方で、事業サイトの表示件数は増加し、相対的にクリック率が高いであろう1ページ目の上位は事業サイトが占めるように変化している。

検索結果画面におけるこうした情報性質の変化が生じた要因は、いくつかの仮説が考えられる。第1に、2012年から2014年はコンテンツの品質評価に関連する「パンダアップデート」やウェブスパムを排除することを目的とした「ペンギンアップデート」が展開され、幾度かの更新が行われていた時期である。スパム標的になりやすいキーワードへの対策として導入された Payday Loan(ペイデイローン)アップデートにより一部のアフィリエイトサイトやコンテンツが似通っているサイトの順位が変動した時期でもある。本レポートで紹介したキーワードはいずれも SEO において施策難易度が高い(競争が激しい)語句であり、スパム的な手法を投入するウェブマスターもいるために、アルゴリズム変更・更新の過程で結果的に比較・HowToサイトの順位が下落してしまったという見方もできる。

第2に、本調査期間は Google が情報の品質や信頼性の評価に重きを置いて検索アルゴリズムを調整してきた時期であること、またカルーセルやナレッジグラフ等の新機能の投入により検索結果画面のデザインや機能が大きく変化していた時期でもある。たとえば今日の検索結果は、ある会社名で検索した時に同サービスを提供する他の会社へのリンクが表示されており、検索結果画面自体がいわば一種の比較機能を有している。こうした要因も相まって本レポートで触れたような変化が生まれていると捉えることもできるだろう。

SEO施策において、成果確認のために検索結果画面の表示順位を追っていることもあるだろうが、特定サイトの位置を決定付けるのはサイトごとの評価だけではなく、Google が検索結果画面そのものの設計を見直し続けていることも大きく影響している。検索順位のデータを専用ツールで取得したレポート上で見るだけでなく、実際に自分で検索をして、画面を見て、検索会社の理念や意図という観点で考えてみることも大事ではないだろうか。

株式会社アイレップについて

アイレップは広告主のマーケティングを最適化する「デジタルマーケティングエージェンシー」です。デジタル領域における、リスティング広告、運用型ディスプレイ広告、SEO(検索エンジン最適化)、SMO(ソーシャルメディア最適化)、Web 解析、LPO(ランディングページ最適化)まで、多様化する広告手法やデバイスに対応した質の高い専門サービスをワンストップで提供し、企業価値の向上に努めてまいります。

株式会社アイレップ 概要
<社名>株式会社アイレップ
<所在地>東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー7F
<URL>http://www.irep.co.jp/
<代表者>紺野俊介
<設立年月>1997年11月
<資本金>5億5,014万円 (2014年9月末現在)
<事業内容>

記事転載・引用等に関するお問い合わせ先

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TEL:03-3596-8050 FAX:03-3596-8145
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